ARCHITECTURE
阿蘇 アーティストビレッジ阿蘇096区
“ここは夢の時を刻む場所”
アートスタジオ(旧温泉館のリノベーション)は、玄関からライブラリーへと向かうと荘子の「無何有」をイメージした空間となっています。「空虚なほど光は満ちる」意味から空洞、吹き抜けのデザインとしています。その空っぽの空間を囲うように、補うように知の収蔵庫=(歴史:ライブラリー)を設けています。円形のライブラリーを中心に各部屋へと向かい、ギャラリーと呼ばれる通路からは、さらに用途に応じた部屋にアクセスしていきます。
宿泊棟は、阿蘇の草泊まりの歴史の痕跡を建築のシルエットに表現し、複数の建物が林立するようなイメージにしています。また、建物で囲われた中庭は人々が語らいながら散策できるような起伏とラウンドしたスロープとしています。中庭中央には、ウッドデッキにチェアを設け夢を語り合う場を想定しています。
クライアントからの要望で、共用空間を充実させて部屋にこもらず人々が仲間と切磋琢磨しながら成長できるような、また、中庭に水場を設けて昔の井戸端を彷彿させるコミュニケーションの場を設けています。