ARCHITECTURE

阿蘇 アーティストビレッジ阿蘇096区 社宅

アーティストヴィレッジ阿蘇096区内に、宿泊棟、アートスタジオに加えて、このたび社宅が完成しました。

敷地が阿蘇の外輪山の中にあり、建築の形状はこの敷地から阿蘇の五岳に対峙するように、また見渡せるように扇型にしています。このアートスタジオで働くスタッフの住まいに安らぎを与える豊かな空間になるように建築とランドスケープを計画しました。

前に広がった中庭には、見る人の心にまかせて感じる図として記憶に残る「すべて偉大なものは単純である」を思い出して、現代のコンセプチュアル・アートにも通じる禅僧の仙厓義梵(せんがいぎぼん)が描いた《○△□》をモチーフにして庭園の造形をしています。

また、社宅へアプローチするランドスケープは敷地の段差を利用して、なだらかな法面を森の中の痕跡を彷彿とさせる沢に見立てて涸れ沢を設けています。ゆるやかに蛇行し、のびやかな涸れ沢は観るものには見えない水を想起させ森の原風景を回想させるランドスケープとしています。